2018年5月17日  人生100歳時代の「資産運用の在り方」を考える

 

 生命保険文化センターの調べでは「ゆとりある生活」をするための毎月必要なお金は35万円といわれます。

ゆとりある生活をしながら100歳まで生活するにはいくら必要でしょうか。

65歳で退職して100歳まで計算すると35万円×12月×35年間=1億4700万円。

公的年金の平均額は23万円といわれているので23万円×12月×35年=9660万円。

約5000万円近くショートすることになります。

金融広報中央委員会の調査で老後の生活が心配と答えた世帯は87%にものぼる実態の中、実際公的年金だけでは生活は成り立たないと思われます。65歳時にある程度の資金が確保されていないと苦しいですね。

 

 そこで、老後の生活資金を支えるものとして「リバースモーゲージ」というものがあります。自宅や敷地を担保に生活費としてお金を借り、死後に売却して完済する仕組みです。老後年金ともいわれています。ただ、現在では担保価値の下落が金融機関をしりごみさせているようです。
 もう一つは長寿社会に対応した「トンチン年金」というものもあります。保険料は多少高めですが一旦加入すると死ぬまで年金を受け取れる仕組みです。ただ、支払保険料の元が取れるのは90歳を超えてからという場合が多いようです。

 一般的には「退職数年前くらいからあまりリスクをとる運用はしないほうがいい」といわれてきました。定年後は運用などもってのほかが主流であったと思います。しかし定年退職後年金生活35年間を考えると、積極的運用とは言わないけれどある程度のリスクを取った運用により、資産を増やす段取りをしていかないと乗り切れなくなっています。つまり、これからの主流は定年退職後もしかるべく一定の運用をしながら資産の目減りを減らすということが大切になると思われてなりません。

 

 但し、資産運用はリスクが伴います。決して自分一人で決断しないで、身近なFPに相談して実行してください。

 

 

一般社団法人 かながわFP生活相談センター(KFSC)  網野 俊 CFP(R) 

KFSCは神奈川県民の皆様のライフプラン作りやより豊かな生活の実現に貢献することを目的に活動するベテランのファイナンシャル・プランナー集団です。

 

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