2017年10月15日  高齢運転者による交通事故について考える

 

昨今の新聞、テレビ、ラジオなどで毎週のように高齢者による交通事故の報道がされています。アクセルとブレーキの踏み間違い事故や高速道路の逆走事故等が主な事故原因です。

 

過去を振り返ってみても高年齢者の運転する車の事故は数多く発生していました。一方で昔は若年運転者の無謀運転による事故が多発したことが多く報道されていましたが、今はほとんど聞きません。

 

現在は75歳以上の方が免許の更新に行くと、認知機能検査と高齢者講習があるようですが3年おきの更新時のみの別途審査では運転適性についての判断が的確に行われるかと言えば難しいと言わざるを得ないのではないでしょうか?(ゴールド免許の持ち主も3年更新となる)

 

警視庁のHPに掲載されていますが都内の高齢運転者の交通事故発生状況によると、平成19年には68603件だったものが平成28年には32412件と半減しているのも関わらず、高齢者運転関与件数割合は増加しています。(下図参照)

 

高齢運転者が関与した交通事故発生状況(平成28年中)年推移

                               警視庁HPより

 

警視庁ではこのような状況をかんがみて「免許証の自主返納」をすすめています。自主返納すると「運転経歴証明書」が発行され過去の運転経歴を証明してくれます。
且つ「高齢運転者自主返納サポート協議会」加盟企業・団体による特典が多数あります。たとえば帝国ホテル東京内のレストランの10%割引、巣鴨信用金庫ではスーパー定期が店頭金利+005%、高島屋ではご自宅への配送料が無料、はとバスでは定期観光コース5%引き等その他多くのメリットが提供されています。

 

車の運転は一歩間違うと大変な大きな事故になります。自分は大丈夫と思っている方がほとんどでしょう。身近に高齢で運転されている方がおられれば一言声をかけてみることも愛情の一つではありませんか?事故の加害者は事故の被害者でもあるのです。他人事ではありません。

 

一般社団法人 かながわFP生活相談センター(KFSC)    網野 俊 CFP(R)

KFSCは神奈川県民の皆様のライフプラン作りやより豊かな生活の実現に貢献することを目的に活動するベテランのファイナンシャル・プランナー集団です。

 

 

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