2015年9月07日 老後を豊かに暮らすには

 我が国は世界に類を見ない長寿国になりました。平均寿命が、男79歳、女86歳。65歳でリタイアしたとしても、約15年~20年の老後生活をおくることになります。この老後生活を豊かに楽しく、人生を満喫したいと思いませんか?しかし、老後生活の豊かさの収入源は公的年金です。残念ながら、今の我が国の財政状態は逼迫して、公的年金は減ることはあっても増えることはありません。最近のニュースでは単身高齢者の貧困化が身につまされる話になっています。


 このようなことを避けるにはどうしたら良いでしょうか?FPから見た6つのポイントをお伝えします。


◆しっかりとしたライフプラン

 ライフプランの設計は、これからの計画や出来事を予想して、それらに対するお金の入りと出について予測計算をして人生計画を立てることを言います。しっかり計画を立てることにより今後の経済的な準備をすることができます。


◆円満な家庭の維持と仲のよい友人

 一人で食事したり、お酒を飲むのはわびしいものです。一人では楽しい会話ができません。ときどき仲の良い仲間の集いを楽しみましょう。

◆自分年金作り

 ご夫婦とよく確認してお互いにどんな年金に加入しているか、いくらの年金を貰えるかを計算してみましょう。不足があるような場合には、別の年金に加入することを検討しましょう。ご主人が厚生年金のみの場合には、例えば会社に企業年金制度があるかを確認し、なければ確定拠出年金個人型、奥様が国民年金のみの場合には、個人年金保険(生保会社や信託銀行)や国民年金の付加年金などを調べて加入を検討してみましょう。

◆時間を味方に

 老後資金のための資産形成をするには、時間を味方につけることです。10年、20年、時間をかけて積み上げていくといいでしょう。現実に直面してからでは遅いのです。特に30代、40代の方にとって重要なことです。先が長いことと思わないで、すぐ実行することです。時間が味方になって助けてくれます。

◆お金以外の楽しみ

 お金だけがベストではありません。まず、健康であること。周りに話相手がいること。趣味があるといいでしょう。食事やお酒がおいしいとなおいいでしょう。孤独で楽しみのない老後はお金がたくさんあっても、寂しいものです。

◆目に見えない負担に注意

 公的年金(厚生年金、国民年金)のほかに自分の年金により、年収が増えてしまう場合には、現役並みの所得があるとみなされ、社会保険料や税金が増加します。目に見えない負担を低く抑える工夫をしましょう。


 いかがでしょうか。老後を豊かに暮らすためにはさまざまな視点が必要となってきます。例えば目に見えない社会保険料などの増加した負担に耐えられるかどうか、また、資産形成した老後資金を年金化するという方策も考える必要があるでしょう。


 「自分でできるかどうか自信がない」という方には、退職金などまとまった収入があるときに外部の金融機関へ預け、年金として月々の給付を受け取る方が安心して資産管理ができ、毎月定額の収入が得られるので利便性があり、お勧めといえるでしょう。


一般社団法人 かながわFP生活相談センター(KFSC) 佐伯 好也 CFP®

KFSCは神奈川県民の皆様のライフプラン作りやより豊かな生活の実現に貢献することを目的に活動するベテランのファイナンシャル・プランナー集団です。

 

 この内容は2015年6月に相鉄不動産販売様のメルマガに掲載された内容を、同社のご了解を頂き掲載しています。


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